1.外国人従業員の新人教育

よく外国人の新人教育に関するアドバイスを求められます。

日本企業の多くは、新卒の一括採用をして、集団教育を施した後、それぞれの配属先に行くという方法を取りますが、そこで私たち日本人は、無意識のうちに『画一化』を望んでいます。

回れ~右!というと全員が息を合わせて動き、一糸乱れぬマスゲームのような動きをさせる。そして配属先には、ネクタイの色の違い以外はほとんど差のない、個性を埋没させた人材を供給することが新人教育の傾向です。

日本での生活が短い外国人にとって、基礎知識、社会人・組織人としてのマナーやルール、会社の経営理念・歴史・文化、等々はとても重要です。しっかりする必要があります。しかし、それを横並びでしないことが重要です。

野菜の「種」を見たことはありますか? 小さな粒々の種は、知識がなければ、それぞれの種からどんな野菜ができるのか、種だけを見ただけでは分かりません。でも、美味しい野菜をたくさん収穫したいのなら、種を植える段階から、個別にいろんなことをしなくてはなりません。たとえば、深く掘らないといけなかったり、水をたくさん上げないといけなかったり、肥料の配分や設置場所に工夫しなくてはいけなかったり、種に合わせていろいろなことをする必要があります。

人も同じで、種の状態から、いろいろとやるべきことが異なります。特に、高度教育を受けてきた外国人の新人の場合、単に横並びで教育しても期待通りには育ってくれません。

幸い、種と違い、人はコミュニケーションが取れます。徹底的にコミュニケーションを取り、その本人の人物像をイメージして必要な施策を講じることが大切です。

2.外国人従業員との英語で話す際の心構え

私たち日本人は、学校教育において『英語恐怖症』という感染症に掛かる傾向があります。帰国子女の英語を毛嫌いし、下手な英語を話すことでクラスの友達と均衡を保ってきました。その上、英語なんて出来なくても生きていくのに支障がないと思っている。

しかし、今の世の中は江戸時代に隣の藩に行くよりも遥かに簡単で、中・高校生の修学旅行でさえ海外で、世界の人口の77億人と唯一共通に使える言語が使えないということが、どれだけ大きなハンディになることか、現実を直視すべきです。

英文科を卒業した人でも、コミュニケーションができないという不思議な国です。

『英語恐怖症』の症状は、自分は英語ができないと自己暗示をかけることです。そして、相手の人がどんなに下手な英語を話していても、それだけで「見ざる聞かざる言わざる」状態になってしまう。まるで何を話しているのか分からないのに、「命だけは助けてください」と降伏するかのようです。

外国人従業員が目の前にいても、気で負けてしまわないことです。そして、通じないことを諦めないことです。

ぜひ覚えておいて欲しいことがあります。 世界中で『英語』と言われている言語は、星の数程あることです。つまり、完璧な英語で話す人の方が少ない。ですから美しい英語なんて求める必要はありません。まずは、コミュニケーションしようと思うこと、伝えよう、相手を知ろうという「気」から初めて下さい。

3. 外国人従業員と話す英語力アップ勉強法

日本企業で、日本という国で公式言語である「日本語」をまともに使えないのにも関わらず日本人と一緒に働いて給料をもらうなんてありえないですよね。そんなことを望むのは正直図々しい。コミュニケーションができなければ仕事にならないからです。

しかし他の能力があり、英語力もあるとするなら、多少日本語が不自由でも、企業にとっては価値があります。その人の価値を引き出して使うのがマネージメントです。そういう点では、私たち自身も彼らの見方を変えるべきです。

ただ他の能力が長けていたとしても、やはり日本語を習得させた方がベターであることも事実ですから、是非採用コストの一部として外国人に対して日本語教育を行ってください。そして、ただ実はそれよりも重要なことは、私たち日本人がもっと英語を使いこなせるようになることです。大体、中・高校で少なくとも6年間はしっかり勉強してきたのですから、素地はできているのですから。

そこで、異文化コミュニケーション研究所(R)の開発した《俺のイングリッシュ》に基づいて日本人の同僚・上司の方に英語の勉強方法の基礎をお教えしたいと思います。すぐに実践できる、実用英語ですので是非実行してみてください。

私たちはどうしても、聞き取れないという怖さ、下手くそな発音という恥ずかしさを持っています。そのため、「英語チック」に発音したり、必死になって何度もリスニングをしたりしますが、そんな時間の無駄は止めましょう。いくらやっても早々上達しないですし、途中で飽きてしまい継続できないからです。仕事で使える英語に辿り着くまで幾年月なんて我慢できないでしょう?

重要なことは、必要なことを伝えることができることです。
通常、英語のテキストはまず英語の部分を読んで、一生懸命ヒアリングをして、それを覚えようとしますが、そんなに簡単に覚えられるはずがないので、そんなことはしない。

やること


1.NHKのビジネス系の英語テキストを購入する(数百円で帰るのでとても安い投資です)
2.日本語の部分(和訳)を読んで、意味を理解し、自分持っている英語力で「英訳」する
  ポイント:難しい言葉を、簡単な日本語にしていき、それを簡単な英語にする
3.自分の英語と、テキストの英文を比較して、どんな表現が良いのか考えてそれを取り入れる
4.上記3.に基づいて、もう一度自分の英語にしてそれを、何度か読み返す

え?英語にできないから英語が話せないのに、何言っているの?と思う方もいるでしょうが、次回は、この続きをご説明します。

4. 外国人従業員と話す英語力アップ勉強法(2)

日本人の英語アレルギーについて前回書きましたが、「英語が苦手」という方に質問させて下さい。

「あなたは、世界中のどの国の人よりも愚かで頭が悪い人ですか?」

な、なんという質問だ!!と怒り心頭の方もいらっしゃるかもしれませんが、まあ、まあ落ち着いて。海外で英語が話せるという人たちの中で、かなり多くの人は「英語的言葉」であって、ほとんど滅茶苦茶です。


確かに英語の単語は使ってはいますが、発音もイントネーションも、私たちが学校で教わってきたものと似ても似つかないものです。でも、それも「英語」なのです。

ですから、そんな「英語的言葉」でも英語であると言い張る人たちが大半の世界の中で、勤勉で高学歴の日本人が劣っていると思う必要はないのです。

学校の先生の洗脳に負けてはなりません。(笑)

皆さんも覚えていると思いますが、英語は5文型しかないのです。

SV
SVC
SVO
SVOC
SVOO

これだけです。

 

そしてよ~く見るとSVは共通です。そしてその後にOとCがあるだけですから、異文化コミュニケーション研究所(R)の開発した《俺のイングリッシュ》では『SV+ほにゃらら』(主語+動詞+ほにゃらら)だと覚えてもらうだけでOKです。

極論で申し上げますと、主語と動詞だけを意識して他はどう並べて何を付けて良いということです。私たちが企業研修でこの《俺のイングリッシュ》を行うと、2時間もしないで「浦島太郎」や「桃太郎」のような日本の昔話を英語で伝えることができるようになります。

そんなものです。

いずれにせよ、重要なことは、私たちは英語の「積み木(パーツ)」は知識として既に持っているということを認識し、怖がらずに練習さえすれば良いのです。

ご興味があればお問い合わせください。

異文化コミュニケーション研究所(R)
https://www.globalforce.link/
日本企業のダイバーシティ教育、高度外国人財の採用・活用

5. 外国人従業員と「ぬかみそ」

子供の頃、転校生は特別な存在でした。お互いに知っているクラスの中に、突然「知らない人」が入ってくるのですから、受け入れる側も、転校生自身も、距離感を持ってお互いの様子を見たものです。

受け入れる側には、既にクラス独自の文化が存在しています。子供であっても、社会性というものがあり、リーダー的な子、やんちゃな子、静かな子、etcいろんなタイプの子供たちが、どうしたら仲良く過ごせるのか考えながら学校生活を送っていました。一種の安定状態です。

そこに、たった一人でも「転校生」が入るのですから、組織は不安定になってしまいます。

「ぬかみそ」にキュウリやダイコンを入れると、しばらくすると漬物になります。それと同じように転校生もいつの間にか仲間になっているものですが、美味しい漬物にするためには、「ぬか」を定期的にかき混ぜてあげる必要があるのと同じように、人の場合も組織に何らかの刺激を与えることによって、仲良くなっていくことが出来ます。運動会や、遠足、学芸会といったものは仲良くなるのに良いきっかけです。

また「ぬかみそ」は、野菜からのエキスを吸いながら、より美味しい糠床へなっていくのと同じように、転校生が子供たちの組織の中に溶け込んでいくということだけでなく、元々ある組織自体も転校生の影響で微妙に変化していくことも忘れてはいけません。

そんなことを思い出しながら、日本人しかいない日本企業と、言葉もあまりうまく通じない外国人従業員との関係がどうあるべきか考えてみて下さい。皆さん、意外に経験済の「異文化コミュニケーション」のノウハウを持っていることに気づくはずです。

さすがに運動会や、遠足、学芸会は会社ではできませんが、皆で協力し合って一つのことを成し遂げるイベントは心を通じ合わせることのできる促進剤になるので、お勧めです。

ただ、お箸を使う私たちと、素手やフォーク・ナイフで食事をする人たちとは、考え方が全く違うこともよくあります。そのため、時として「なんでそんなことが分からないの?」とイライラすることもあるかもしれません。それをどうやって解決していったらよいか、「ぬかみそ」の皆さんで心を開いて話し合ってみて下さい。そして、怒りや不信感を持つ前に、外国人従業員に、優しい言葉を選んで「本音」でコミュニケーションしてみて下さい。

日本企業という美味しい漬物を作れる「糠床」であれば、舶来品の野菜もきっと美味しい漬物ができるはずです。

 
 
 
 
 
 

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