Short Message
《2021年》
1.高度外国人向け教育プログラム

子供の頃から私たち日本人は、親や兄弟、近所のおじさんおばさん、学校の先生、先輩から、日本人としての心構え、日本人としてどのように生活したらよいかを、知らず知らずに学んでいます。
特に「叱られ方」は、とても重要な要素です。
最近は、それでも「親にも叱られたことがない」といった、変わった人もいるようですが、そういう従業員って正直、扱いに困りますよね。外国人の場合には、それに輪を掛けた状態だと考えてください。
また、いろいろな事柄の中で、何が「重要」なのかについて外国人も理解はしていますが、重要な要素の中の《プライオリティ》が異なっていることがよくあります。それが理由で、日本人の上司からすると、全く想定外の「トラブル」が発生したりするものです。
さらに、気を付けるべき教育は、『上司』の教育です。
外国人の部下をどう教育したら良いのかを、新たに学ぶ必要があります。
知識を付ける教育なら、一回で十分かもしれませんが、体得するまでにはいきません。
定期的に、じっくりとコミュニケーションを取るプログラムを作る必要があります。
よく勘違いする企業があるのですが、彼らを「日本人化」させるのか教育の目的ではありません。彼らの多様性を損なわないように、日本人の同僚とシンクロしながら仕事ができるようにすることが何よりも重要です。
教育プログラムの出来具合で、ダイバーシティが輝くか、埋もれるのか大きな差が生まれてきます。
2.同僚からのクレーム

多くの優秀な人財が、民間企業ではなく、公務員として働く最大の理由が、安定にあります。民間に比べて、多少給与が安くても、よっぽどのことがない限りクビになることはありません。また、同期との競争や、成果による評価と違い、昇進試験ですべてのランクが決まるため、あくせくせず、自分の待遇について「ほぼほぼ納得」しています。
同様に、民間企業でも、同期入社の連中はどんなに能力差があっても、数年間は全く同じ扱いを受け、全く同じレベルの仕事をすることで、同期の皆が【仲間】であり、協力し合う意識が育まれます。これにより、日本企業は『底力』を持ち、困難を乗り越える『パワーの源』となってきました。
そんな企業文化が当たり前の日本企業に、多様性を根付かせることは、これからの時代に成長をしていく企業にとって必要不可欠な【要素】となります。
【仲間意識】とどうバランスを取りながら、ダイバーシティを生かしていくのか、個々の企業が試行錯誤を繰り返しながら導き出すもので、正解はありません。
ただ、多くの失敗例から学ぶことはできます。
日本企業が、再び”Japan as No.1”と呼ばれるようになる大切な道のりです。
