
archive (2019年)
globalforce.link通信
92.Society 5.0の実現に向けて

『Society 5.0』ってご存知ですか?
これは、日本が提唱する未来社会のコンセプトだそうです。
具体的には、
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狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)といった人類がこれまで歩んできた社会に次ぐ第5の新たな社会を「Society 5.0」と定義します。
イメージ的には、デジタル革新、イノベーションを最大限活用し、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する新たな未来社会。
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...... 2019.1.16.
93.寛容論

フランスの文学者であり、思想家のヴォルテールの書いた『寛容論』と接する機会がありました。宗教的な対立や、国家間の戦争について、私たちが持つべき《寛容》について書かれた本です。
一言で表現すると『自分にしてほしくないことは自分もしてはならない』なのですが、今後外国人を多数受け入れる日本人の私たちにとっても、意識して持っていかなければいけない言葉でもあります。
ヴォルテールは、神を信じる者も、信じられない者も、同じように祈ることはできる。相手の立場を推し量ること、相手を理解しようと努めること、どれほど異なった感覚や思想の持ち主でも、理解しうると信じること。それが人間には可能であると信じているように感じます。
......2019.2.25
94.日本に磨きを掛ける

私が小学校の3年生の頃(約40年前)に、当時の国連の従業員の給与は、日本の総理大臣の給与よりも高いという話を学校の先生から聞いて、「それじゃ国連で働こう!」などと思ったことがあります。
ある専門学校で聞いた話ですが、留学生の推移が劇的に変化していると言っていました。20年ほど前は韓国人が多く、10年ほど前は中国人が多く、今はネパールやベトナムが多い。
......2019.3.13
95.人手不足と給与

ユニクロが初任給を20%アップさせ、25万円台にすると発表がありました。
もちろん初任給だけを上げればアンバランスになるでしょうから、全従業員の給与が底上げされるのだと思います。
「ドミノ倒し」みたいなもので、この影響は全業界に波及していくでしょう。収益の出ている会社は対応ができるでしょうが、できないところは、給与以外での魅力がない限り「ジリ貧」になっていくのではないかと心配です。
給与が良いということで、応募が増えるだろうというのは間違いないと思いますが、良い人財が集まるのとは別問題です。
......2019.4.3
96.英語における仕事

東京大学の伊藤元重さんによると、「仕事」には英語で3つあるといいます。
それは『labor』『work』『play』です。
◆labor(奴隷的な労役) ◆
強制されてやる仕事、いやでもやらないと生命や安全が脅かされる
◆work(決められた仕事)◆
組織に属して決められた仕事をこなすもので、タイピストや
電話交換手的なものがその典型的なイメージ
◆play(好きでやる仕事)◆
先日引退を表明した大リーグのイチローのようなもの
(彼をワーカーとは呼ばない)
......2019.4.24
97.ハラスメント対策

一般社団法人日本メンタルヘルス講師認定協会・代表理事の見波利幸氏によると、ハラスメントを受ける側へのサポートとして、「情報的サポート」「情緒的サポート」「道具的サポート」「評価的サポート」があると言っています。
1.情報的サポート
:問題解決をはかるためのアドバイスや助言(コンサルテーションの機能)
2.情緒的サポート
:傾聴や励ましなどで、精神的な支えを行う(カウンセリングの機能)
3.道具的サポート
:仕事を引き受ける、再配分するなど実際の手助け(直接的な手助け)
4.評価的サポート
:仕事ぶりをしっかりと評価し、適切なフィードバックをする、本人のやる気を高める(モチベーションマネージメントの機能)
......2019.5.8
98.労働者の輸入を考える

現在の人手不足は、今までの産業構造において深刻な問題です。5人の仕事を4人でするというレベルなら、日本人が得意な改善やチームワークでこなしていけるのでしょうが、募集をしても一人も応募がない現状は、明らかに違う次元の問題だといえます。
戦後継続していた経済の連続性が、ここにきて明らかに断絶している。生半可な対応や、今までの延長線による改善では、この「非連続性」を乗り越えることはできません。
ところが「日本に人がいない⇒海外から労働者を輸入しよう」といった発想で、今の産業界や経営者の人たちは、植民地時代に『暗黒大陸』の発見に狂喜乱舞して喜んだプランテーション経営者のようにさえ見えてしまいます。
どうも産業界は目の前の火事に、右往左往しすぎているように感じます。
......2019.5.21
99.採用活動見直しの第一歩

皆様の周りでは、どのような基準で新人を採用されていますか?
「ひよこ」の段階では、それがガチョウになるのか、鷹になるのか、はたまた金の卵を産む鶏になるのかわかりません。
聞いた話ですが、鶏のひよこも雄か雌を見分けるのが難しく、プロがいるそうですね。素人には見分けがつかないそうです。(f^^;)
結局、日本は高度経済成長という「懐かしい時代」のやり方のまま採用活動をしているため、大学に行って先生にお願いをしたり、広告(紙媒体やインターネット)を使って「盲滅法」に声を掛けているような気がします。
......2019.6.26
99.日本人のコミュニケーション力

「ハイコンテクスト文化」の日本社会では、空気を読むことを求められ、議論を好まない傾向があります。
元来、日本人は議論が苦手です。
特に、「ローコンテクスト文化」の人が自己主張をして迫ってくると、議論を回避してしまいます。
しかし、議論を回避することで問題が解決することはありません。双方がストレスを抱えたまま決裂してしまいます。
つまり、問題は解決しません。
......2019.7.22
100.お客様扱いをしてはいけない

知人のイギリス人夫婦が、数年前、日本の田園風景を見たいといって、とある田舎で路線バスに乗ったのですが、驚いたことに腰の曲がったおばあちゃんが席を譲ってくれたと話してくれました。
たぶんそのおばあちゃんは、彼らのことを「外国から来たお客様」だと思って、座布団をお客様に譲るのと同じ感覚で席を譲ったのだと思います。このように、外国人慣れしていない日本人にとっては、どうしても外国の人を「お客様」的に扱う癖があるように感じます。
......2019.8.01
101.某社の挑戦

日本の某電子機器メーカさん、売り上げの大半は海外になっています。
現在約40名(800名の内)が外国人従業員です。
売上比率からも、今後どんどん外国人の採用を増やす計画だそうです。
外国人だから直ぐに辞めるという「都市伝説」などはなく、日本人・外国人に関わらず辞める人は辞めるし、残る人は残っています。
日本語の上手でない人も多くいるそうですが、適材適所で活用しているため、言葉が理由でトラブルが生じることはありません。また半年間は就業時間中に週数時間の日本語教育を施して、日本語力アップの支援をしています。
特徴としては(外国人従業員に対して)入社後なるべく直ぐに「やりがい」を持てる仕事に就かせています。
......2019.8.27
102.不登校新聞

みなさん『不登校新聞』ってご存じですか?日本で唯一の不登校に関する新聞だそうです。
とあるお寺の会報を読んでいたところ、その全国不登校新聞社が発行した【学校に行きたくない君へ】という本と出会い、読んでみると、これがマ~愛に満ち溢れている。大人の私も救われたような気持ちになったので、お子様がいる方もいない方にも、是非読んで頂ければと思いご紹介することに致しました。
『不登校』になる子供たちには、個々に理由がありますが、すべての子供たちが限られた知識と経験の中、必死にもがいています。
......2019.9.26
103.ワークショップ《私は王様》

前回のglobalforce circleセミナーでは『ダイバーシティ症候群への処方箋』というタイトルで、参加企業さまと学びの場を持たせて頂きました。その最後に行ったのが「ワークショップ《私は王様》」です。
(なお「王様ゲーム」のようなお下品なゲームではありません。)
日本企業で働く日本人の人たちは、同じ文化・教育で育った日本人としか接していません。根底には「共通」の考え方や道徳心があるため、安心・安全な社会が構築されて、そのために「人にやさしい」という特性が日本人にはあります。
......2019.10.26
104.外国人雇用状況届出書と、外国人雇用労務責任者

外国人を雇用する際でも、労働基準法、労働保険、社会保険の適用は日本
人と区別することはありませんが、雇用対策法に基づき『外国人雇用状況届出
書』の届け出、並びに『外国人雇用労務責任者』の選任が必要です。
忘れずにご対応ください!
......2019.11.5
105.振り返ってみると

以前ある企業さまに、とても頭脳明晰で、日本語も上手な留学生をご紹介し
ました。半年に一度は定期的に連絡をして、仕事の様子や、困ったことがあっ
たら相談にのってあげていましたが、先日その会社の社長と話したところ、こ
の夏に辞めたと伺いました。3年程勤めたのですが、化粧品会社に転職をした
そうです。
親身になってコミュニケーションを取っていたつもりでしたが、その予兆を
掴むことが出来なかったことにショックを受けております。
......2019.12.17
