ソリューション大国
『技術大国日本』という言葉はとても響きがよく、世界に冠たる日本の「技
術」を胸に、私たちは世界中でビジネスを行ってきました。誇り高い気持ち
になったものです。
でも「技術」とは、ビジネスにおける一種のパーツ、部品でしかありません。
そのため、ソリューションを提供することに長けている外国企業に、様々な
分野でことごとく撃退されています。
たとえば「造船」。船を作ることに長けていたとしても、船を使って利益を
得たい船会社お客様の立場で物事を考えていなければ、運用を含めたソリュ
ーションを提供する外国企業にシェアを奪われてしまう。仮に燃料コストが
どんなに低いとしても、船が運行できず遊んでいる時間が長いとすると意味
がない訳です。
自動車も、単体の移動手段としての装置としては優秀であったとしても、快
適にスムーズに目的地にまで行けるソリューションを提供するサービスが出
てくれば、今は優れていても、いずれやられてしまいます。
そして、何よりも恐ろしいことに、そのソリューションは、物理的な制約が
少ないため世界中にあっという間に広がるということです。気がついたとき
には、遅い。
『技術大国日本』に酔いしれるのは、もう「悪酔い」でしかありません。
私たちが目指すのは『ソリューション大国日本』です。日本は、おもてなし
の国のはず、その気になれば、きっと次の世代に世界に貢献できるに違いあ
りません。
島崎ふみひこ
異文化コミュニケーション研究所(R)
https://www.globalforce.link/
日本企業のダイバーシティ教育、高度外国人財の採用・活用