十七条憲法
聖徳太子が作ったとされる17条からなる法文ですが、皆さん中身をご存知
ですか?
私も小学校?の頃に教わりましたが、何が書かれているかについては正直勉
強した記憶がありませんでした。
でも考えてみれば、日本が列強に「日本国」として認めさせるための重要な
憲法ですから知っておくことは価値があると思い、調べてみました。
その内容は、官僚や貴族に対する道徳的な規範が書かれていることから、当
時から行政を司る人たちは身勝手だったのだろうと思います。(笑)
また儒教や仏教、法家の要素が織り交ぜられているところが、素晴らしいで
すよね。
まずは、有名な冒頭(第一条)
【一に曰く、和(やわらぎ)を以て貴しと為し、忤(さか)ふること無きを
宗とせよ。 】
は有名ですが、続いて次のようなことが書かれています。
人皆党(たむら)有り、また達(さと)れる者は少なし。或いは君父(くん
ぷ)に順(したがわ)ず、乍(また)隣里(りんり)に違う。然れども、上
(かみ)和(やわら)ぎ下(しも)睦(むつ)びて、事を論(あげつら)う
に諧(かな)うときは、すなわち事理おのずから通ず。何事か成らざらん。
《要旨》
和を尊重し、争わないことを宗旨(主義)としろ。人は皆、党派を作るし、
(物事の)熟達者は(常に)少ない。そのため君主や父親に従わなかったり、
近隣と考えが相違したりもする。しかし、上の者も和やかに、下の者も睦ま
じく、物事を議論して内容を整えていけば、自然と物事の道理に適うように
なるし、何事も成し遂げられるようになる。
よくこの冒頭の《和を以て貴しとなす》だけを引用して、上の意見には従え!
と誤解して伝わりがちですが、実際には相手を敬いながらよく話し合うこと
が大切だと書かれているのですよね。フムフム納得です。
また最終条 (第十七条)には、
【 夫(そ)れ事独り断むべからず。必ず衆(もろもろ)とともに宜しく論
(あげつら)ふべし。(略) 】
《要旨》
物事は独断で行ってはならない。必ず皆で適切に議論しなくてはならない。
(とはいえ)些細な案件に関しては必ずしも皆で議論する必要は無いが、重
大な案件については判断に過失・誤りが無いか疑い、慎重にならなくてはい
けないので、皆で議論する必要があるし、そうしていれば(自ずと)道理に
適った結論を得ることができる。
とあり、「独断の排除」と「議論の重要性」で締めくくられているのは、今
の時代にも通用することだとつくづく感じました。
他の十五条も納得することばかりです。お時間がありましたら、是非皆さん
も一度ご覧になってください。あ、国会議員の皆様には、特に(笑)。
ウィキペディアからの引用です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E4%B8%83%E6%9D%A1%E6%86%B2%E6%B3%95
島崎ふみひこ
異文化コミュニケーション研究所(R)
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