改革・改善の成功の可否を決めるもの
改革・改善は簡単にできるものではありません。
必ず反対派が生まれ、大半の人たちが『日和見』です。
そのため、血を流しながら進んできたのが人類の歴史です。さすがに会社の
中で流血事件はないのでしょうが、何かをするときには、それなりの覚悟と
準備が必要ということです。
改革・改善を成功させる唯一の手段は、リーダーが決意とビジョンを示し、
小さな成功を積み重ねながら、反対派の圧力を跳ね除け、日和見グループの
人たちのやる気を高めていくしか方法はありません。
ただ、どんなに小さくても成功するということは簡単ではありません。必ず
何らかの問題が発生するものです。ですから、必ずその対策も事前に準備す
る必要があります。
そこで大切なことは、どんな問題が発生しても担当者を責めないことです。
起こったことに対して責めるのではなく、講じた対策を評価する仕組みを入
れることです。
しかし、人の世は単純でないことも事実です。問題提起をすると「陰口」
「裏切り」になるということで《忖度》が働いてしまい、問題自体が隠蔽さ
れてしまう。それが一番の障壁であり、問題だとも言えます。
この問題を解決するのはリーダーの役割です。
「責任の追及はしない、再発防止が目的であること」を強く示すことです。
たとえば、問題提起をし、解決策を見つけた人に100点、潜在的な問題に遭
遇した人(ミスを犯した人)に50点を与える...的な評価体制を作ることもその一
つです。また逆に《忖度》をした人には、マイナス評点が付与されるという厳
しさを示すことも有用かもしれません。
そうやって考えると、成功の可否は、リーダーの強い意志と、従業員の心に掛
かっているということだと言えます。
島崎ふみひこ
異文化コミュニケーション研究所(R)
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