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リッチになる夢

貧乏で食べるものもなく、人から蔑まれた人生を送ってきた人なら、「金持ちになる」ことへの執着が強いのかもしれませんが、現代社会でごく平凡な家庭で育った人にとっては、いい大学に入って、いい会社に就職するというのが「ささやかな夢」なのだろうと思います。

不況になると、学生たちの就職先として人気があるのが「公務員」というのもそんな理由なのでしょう。

ある意味、人間が小さくなってしまったような気もしますが、強欲は限度を超えるとその人自身を「餓鬼」にさせてしまうものです。

向上心は大切ですが、気を付けなくてはならないことだとも言えます。

誰しも(私も)、時流に乗りビジネスを大成功させて巨万の富を手に入れる人をうらやましく思い、自分もそうなりたいと思うものですが、急成長が必ずしも正しいとは限らないものです。

会社(カンパニー)とは、元々人の集まりで、集まった人たちが力を合わせて社会に貢献することで対価を貰い分配するものだったはずです。

つまり、会社(企業)とは、従業員やお客様、そして社会に対して価値を提供するためにあるのであり、成長が目的ではありません。

500社以上の創業に関わった渋沢栄一が脚光を浴びていますが、彼が見ていたものはそんな一個人がリッチになるというちっぽけなものではなかったような気がします。

島崎ふみひこ

異文化コミュニケーション研究所(R)

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