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自己スキーマー

人間は、自分にとって都合のよい情報だけを集積して、それを「頼り」にす

る傾向があるそうです。

つまり、私たちの持っているすべてのイメージは「都合よく作られている」

可能性があることを、私たちは知っておく必要があります。

最も単純な例として、占いがそれにあたります。不思議なもので、占いに書

かれている内容で、一致しているところは気に掛けますが、一致していない

ところは気に掛けないのが私たちですよね。(笑)

心理学的には、それを「自己スキーマー」というそうです。

①情報の中から、「自己スキーマー」に一致する情報だけを取り入れ、

 一致しない情報は切り捨てる。

②入力された情報を「自己スキーマー」と矛盾しないように意味づけする。

③「自己スキーマー」に不一致な情報は、歪曲する。

④「自己スキーマー」に関連する情報に注意を向ける。

⑤「自己スキーマー」に関連する情報を記憶する。

⑥出来事が「自己スキーマー」に会うように記憶の内容を再構成する。

少年・少女の頃に、失恋した、あの切なく、酸っぱい想いは、相手を「運命

の人」「世界一の人」だと思い込んでいた「自己スキーマー」によるものだ

ったのでしょうね。(笑)

しかし残念ながら、その「自己スキーマー」は、真実から目を背ける役割を

働かせてしまうことがあります。

忘れてはいけないのが、原子力発電所です。

安全神話を信じ込まされていたときには、放射能の怖さをどんなに耳にして

いても、聞き流していました。そして、あの3.11から、10年が過ぎ、「もう

二度と、原発はいらない!」と思っていた私たちは、いつの間にか温暖化対

策、CO2削減には原発は必要不可欠という「大きなうねり」に押されて再び

神話の世界に後戻りしつつあるような気がします。

未だに立ち入り規制区域があり、誰も解決できていない放射性物質の問題を

私たちは抱えたまま、『誰か』に私たち子々孫々の未来を委ねていることを、

もう一度立ち止まり考える必要があると思います。

まずは、自主的に生活スタイルを変えることで、原発なんか利用しなくても、

多少生活が不便でも、地球に負荷を掛け過ぎずに生きる工夫をしていきませ

んか?

そういえば、コロナ禍で、旅行客が激減しているハワイの海は、とても綺麗

になっているようです。

島崎ふみひこ

異文化コミュニケーション研究所(R)

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